がん検診について~行田市より大切なお知らせ~

更新日:2024年04月01日

知ってほしいこと

「がん」は、日本において昭和56年よりずっと死因第1位で、現在では一生のうち2人に1人ががんにかかり、年間で3人に1人ががんで亡くなっています。

部位別の死亡数は、男性では肺がんが最も多く、次いで大腸がん、胃がん、すい臓がん、肝臓がんの順となっています。女性では大腸がんが最も多く、次いで肺がん、すい臓がん、乳がん、胃がんの順となっており、加えて女性の乳がんや子宮頸がんは、若い世代の罹患率が高いことでも知られています。

がんは死因第1位の病気ですが、近年の医療の進歩によって、早期発見・早期治療を行うことで約9割が治癒する「治る病気」に変わってきました。この早期発見に最もつながる行動が「定期的にがん検診を受けること」です。

すべてのがん検診について言えること

がん検診による最大のメリットは、早期発見により9割近くが治療できることです。それだけでなく、早期であれば身体にかかる負担も軽く済む場合があり、経済的負担が少なくなります。

また、検診によってがん以外の病気が発見され治癒につながる場合もあります。当然、検診の結果を確認することで「安心して日常生活を送ることができる」というのも気持ちの面で大きなメリットといえるでしょう。

しかしながら、「がん検診を受けていれば100%安心!」ではありません。最新の優れた装置を用いても、100%の精度を期待することは困難で、検診では見つけられない小さながん(偽陰性)もあります。また、がんがなくても検診の結果が陽性となること(偽陽性)もあります。

なお、がん検診は基本的に症状のない健康な方を対象に行っています。既に何らかの気になる症状が出ている方は、検診ではなく医療機関を受診しましょう。

「要精密検査」と言われたら

検査を受けて、がんなのかどうか判断がつかない場合に「要精密検査」となります。この診断は絶対に放置してはいけません。必ず専門医のいる医療機関を受診してください。

精密検査からは費用が個人負担(医療保険適用)となりますので、必ず健康保険証をお持ちの上受診してください。また、精密検査の結果は統計的に処理され、がん予防のための対策や検診の精度を上げる目的で、個人の同意がなくても市区町村や検診機関で情報を共有することになっています(個人情報保護法の例外事項として認められています)。

【各がんの精密検査について】
がんの種類 精密検査の方法
肺がん

CT検査、気管支鏡検査等

※喀痰細胞診で要精密検査となった場合、喀痰細胞診の再検は精密検査として不適切です。

大腸がん

全大腸内視鏡検査(困難な場合はS状結腸内視鏡検査と注腸X線検査の併用)等

※便潜血検査の再検は、精密検査として不適切です。

胃がん

・検診がX線検査の場合 → 胃内視鏡検査等

・検診が胃内視鏡検査の場合 →生検、胃内視鏡検査の再検査等

乳がん

マンモグラフィの追加撮影、超音波検査、穿刺吸引細胞診、針生検等

子宮頸がん

コルポスコープ下の組織診、細胞診、HPV検査等の組み合わせ等

確認しよう!受診チェックリスト

【行田市がん検診受診チェックリスト】
受診チェック! 種類 検査方法 推奨受診時期

肺がん検診 肺のX線検査、痰の検査(対象者のみ) 40歳以上の方は毎年受診

肺がんは男性に多いがんであり、その大きな原因はやはり喫煙です。喫煙者は非喫煙者と比べて男性で約4倍、女性では約3倍肺がんになりやすいといわれています。また、受動喫煙も肺がんのリスクを2~3割程度高めます。喫煙者の方は、この機会に禁煙をお考えになることを強くお勧めします。

※行田市では「禁煙チャレンジ応援プラン助成金」を交付しています!詳しくはお問い合わせください。

大腸がん検診 便潜血検査 40歳以上の方は毎年受診

大腸がんは男性女性ともに40歳以降に増加傾向にあり、年齢を追うごとに罹患率が高まります。動物性タンパク質や脂肪分を多く摂り過ぎる方や、運動不足による肥満の方、喫煙や飲酒量の多い方等が罹患率が高い傾向にあります。

胃がん検診 胃のX線検査または胃内視鏡検査 50歳以上の方は2年に1度受診(※)

胃がんは40歳頃から発症する方が増え始め、50歳を超えると罹患率が急増し、特に男性の罹患率が高い傾向にあります。主な罹患リスクとしては、ピロリ菌感染、塩分の多い食事、喫煙、野菜や果物の摂取不足等が挙げられています。

(※)X線検査のみの受診であれば、40歳以上の方で毎年受診が可能です。

乳がん検診 マンモグラフィ 40歳以上の女性の方は2年に1度受診

乳がんは若い方が罹患する割合が比較的高く、30代後半から徐々に増え始め、40代後半から50代前半が罹患率のピークになります。乳がんの7~8割が女性ホルモンのエストロゲンが関係しており、エストロゲンの分泌が高くなる月経の回数が多い女性ほど、乳がんになりやすいといわれています。また、飲酒、喫煙、肥満等も乳がん発症の要因です。

 

【女性の皆さまへ】ブレスト・アウェアネスのすすめ

自身の乳房の状態に日頃から関心をもち、乳房を意識して生活することを「ブレスト・アウェアネス」といいます。これは、乳がんの早期発見や治療につながるとても大切な生活習慣です。具体的には、以下の4つを行いましょう。

1.自身の乳房の状態を知る → 着替えや入浴時等、自身の乳房を見て、触って、セルフチェックを行いましょう。

2.乳房の変化に気をつける → しこりや痛み、出血がないか等に注意しましょう。

3.変化に気づいたらすぐ医師に相談する → 検診の機会を待たず、医療機関を受診しましょう。

4.40歳になったら2年に1度乳がん検診を受ける → 異常を感じなくても、定期的な受診を習慣化させましょう。

子宮がん検診 子宮頚部の細胞診 20歳以上の女性の方は2年に1度受診

子宮頚がんは女性のがんの中で比較的罹患率が高く、ほとんどの場合HPVというウイルスの感染が関係しています。性交渉が原因で起こるウイルス感染ですが、感染自体はありふれたもので発がんに至るのは1%未満といわれています。また、近年では20~30代の若年層の罹患率が高くなっています。少なくとも2年に1度は受けましょう。

なお、子宮頸がんの検査結果は「精密検査不要」「要精密検査」のいずれかの区分で報告されます。

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