古代の行田

更新日:2022年01月20日

概要

縄文時代から平安時代の土器や木製品、埴輪が展示されている写真

行田市は豊かな河川にめぐまれ、自然堤防や台地の縁辺による微高地には古代から人々の暮らしが営まれました。展示室では、縄文時代から平安時代までさまざまな時代の集落から出土した土器や木製品、埴輪などを展示しています。市内に数多く存在する古墳群の一つ、酒巻古墳群の14号墳から出土した埴輪たちは国の重要文化財に指定されている資料です。旗を立てた馬形埴輪や渡来文化の影響を大きく受けた人物埴輪など特徴的な埴輪が並び、古墳時代の行田の繁栄を伝えてくれます。

資料紹介

酒巻14号墳出土埴輪(国指定重要文化財)

酒巻14号墳出土埴輪の画像

酒巻14号墳は6世紀後半に築造された円墳で、市内の酒巻地区に展開する酒巻古墳群の中の一基です。多数の埴輪がほぼ原位置で出土しており、一括して国の重要文化財に指定されています。

高句麗の古墳壁画にもその姿が見られる「旗を立てた馬」や、渡来系の衣装を着た「筒袖の男子」など、出土した埴輪は全体として渡来文化の影響を強く受けている点が指摘されています。

「旗を立てた馬」は、馬の背に旗を立てるための馬具「蛇行状鉄器」の使用法を示す唯一の埴輪で、全国的にも珍しいものです。また、衣服の上から褌をしめて装飾品を多く身に着けた「力士の男子」の埴輪も、他の古墳から出土した力士埴輪とは異なる特徴がみられます。

酒巻14号墳出土埴輪は、時期により一部資料の展示替えを行っています。ぜひご注目ください。

埼玉古墳群関連資料(令和元年11月16日から展示中)

ガラスの展示ケースに飾られた埼玉古墳群に関する資料や解説などのミニパネルが展示されている写真

埼玉古墳群が国内63件目の特別史跡に指定されたことをうけ、関連する実物資料や解説パネルなどを展示しています。

特別史跡は、史跡の中でも学術上の価値が特に高く、日本文化の象徴となるものとされ、建造物などの有形文化財でいう「国宝」に相当します。

埼玉県内では、今回が初めての特別史跡指定となりました。古墳群としては、昭和27年(1952)指定の西都原(さいとばる)古墳群(宮崎県)、岩橋千塚(いわせせんづか)古墳群(和歌山県)に続いて、67年ぶり3件目の指定です。

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