大日種子板石塔婆

更新日:2022年01月20日

上部が三角に尖っており、その下に2段の線が刻まれ、正面に薬研(やげん)彫りで漢字が刻まれ、下段にも草書体で文字が記されている「大日種子板石塔婆」の正面の写真
大日種子板石塔婆の下段に草書体で書かれている文字を拡大している写真

文化財の概要

  • 読み だいにちしゅじいたいしとうば
  • 区分 県指定有形文化財
  • 種別 考古資料
  • 員数 1基
  • 所在地 行田市佐間3-8-9  行田市埋蔵文化財センター
  • 時代 鎌倉
  • 形状 高さ193センチメートル、幅64センチメートル、厚さ8センチメートル
  • 公開/非公開 公開(開館日:火曜日・水曜日・木曜日〔年末年始を除く〕)
  • 指定年月日 昭和36年3月1日

文化財の説明

板石塔婆は、板碑(いたび)とも呼ばれ、鎌倉時代以降盛んに造られました。秩父青石(ちちぶあおいし)といわれる緑泥片岩(りょくでいへんがん)等を使った石碑の一種で、一般的に死者の霊を供養するために造立されました。

この板碑は、嘉禎(かてい)2年(1236)に左近将監が父母の供養のために造立したもので、もとは大日塚古墳の墳頂部に立てられていました。

碑面上部に金剛界、胎蔵界の大日如来を示す「バン」と「ア」の二尊を深く鋭い薬研(やげん)彫りで上下に鐫刻(せんこく)され、下段には流麗な草書体で左右に「右為父母現当也」「左近将監敬白」、中央に「嘉禎二年丙申八月二十一日彼岸第六」と刻まれています。種子・銘文の薬研の鐫刻は、雄渾にして美しく、金胎両界の縦書きも珍しい鎌倉時代の名作です。

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