旧荒井八郎商店(洋館等3棟)

洋館

大広間棟

事務所兼住宅
文化財の概要
- 読み きゅうあらいはちろうしょうてん
- 区分 国登録有形文化財
- 種別 建造物
- 員数 3棟
- 所在地 行田市佐間1-11-22
- 時代 昭和初期
- 構造 事務所兼住宅:木造2階建、瓦葺 大広間棟:木造平屋建、桟瓦葺 洋館:木造3階建、瓦葺
- 公開/非公開 非公開
- 登録年月日 平成19年12月5日
文化財の説明
この建物は、水城公園の東側に位置し、「穂国足袋(ほこくたび)」などの商標で知られた荒井八郎商店の創業者荒井八郎氏が建設したものです。
事務所兼住宅、大広間棟、洋館の3棟が雁行型(がんこうがた)に並び、東手前の事務所兼住宅は、昭和元年(1926)築、木造2階建で、寄棟造、建築面積213平方メートルに及び、屋根に緑釉瓦(りょくゆうがわら)を葺き、2階をモルタルで仕上げ、1階にスクラッチタイルを貼り、外観に変化を与えています。中央の大広間棟は、昭和7年(1932)築、木造平屋建の桟瓦葺です。庭園を望む南側に10畳2室、その控えとして北側に4畳2室を配し、四周に縁を廻しています。トコに欅の一枚板、落掛(おちがかり)に黒柿を使うなど贅をつくした内装になっています。西奥の洋館は、昭和10年(1935)築、木造3階建の洋館で、屋根を緑釉瓦で葺き、外壁はモルタル仕上げです。欠円形の飾り庇のタイル貼を3連格子窓の上に設けるなど、アクセントを付けています。3階は四方に窓を開く望楼(ぼうろう)になっています。
荒井八郎氏は、行田足袋被服工業組合理事長や全日本足袋工業組合連合会理事など足袋業界の要職を歴任するとともに、戦後は参議院議員に当選するなど、政治家としても活躍しました。その当時は、これらの建物が迎賓館的な役割を果たしており、氏と交流のある政財界をはじめ多くの人々が訪れ、「足袋御殿」とも呼ばれていました。戦前の行田を代表する木造洋風建築であるといえます。
地図
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更新日:2022年01月20日