忍城の時鐘


文化財の概要
- 読み おしじょうのじしょう
- 区分 市指定有形文化財
- 種別 工芸品
- 員数 1口
- 所在地 行田市本丸17-23 行田市郷土博物館
- 時代 江戸
- 形状 総高151センチメートル、口径79.5センチメートル、重さ600キログラム
- 公開/非公開 公開(常設展示)
- 指定年月日 昭和29年10月4日
文化財の説明
この鐘は、松平忠雅(ただまさ)が山形から備後福山(広島県)を経て桑名へと三度の移封の後に安住出来たのを記念して、享保2年(1717)11月1日に造られました。それから38年後の宝暦5年(1755)1月12日の大火で、城の中外の300余軒を灰にし、鐘も火災で割れてしまいました。現存するこの鐘は、子の忠刻(ただとき)が、父の愛した鐘を失った事を嘆き、宝暦14年(1764年)に再鋳したもので、文政6年(1823)に松平氏が桑名から忍へ移封されるのに伴い、忍城へ移されました。明治時代の郷土史家・清水雪翁が著した北武八志には「今現に忍城にありて日々時を報する者即ち是なり。曽て総州候が伊勢桑名治城の時、鋳造するものなり」と記されており、忍城に由緒深い名鐘です。
鐘楼は、城内二の丸の東隅にありましたが、明治10年(1877)に取り崩され、当時の進修館小学校校庭に再建され、時を報じていました。昭和28年(1953)東照宮に移転の後に、平成4年(1992)4月、鐘楼から鐘を取り外され、現在は行田市郷土博物館に展示されています。
地図
郷土博物館
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更新日:2022年01月20日