酒巻14号墳出土埴輪

更新日:2022年01月21日

頭に三角前立て、首に丸玉の首飾り、長くて手が出ない袖ととがった靴先の埴輪の写真
帽子をかぶり、両腕は破損していて下半身が大きく廻しのようなものをつけている埴輪の写真
頭部に半円の形をした飾りがついており、首には丸玉の首飾りをつけ、胴体にも2カ所飾りがついている埴輪の写真
馬の背に旗竿が指してある馬形埴輪の写真

文化財の概要

  • 読み さかまきじゅうよんごうふんしゅつどはにわ
  • 区分 国指定重要文化財
  • 種別 考古資料
  • 員数 埴輪95点(人物10点・馬4点・円筒79点・朝顔形2点)、附 形象埴輪残欠一括
  • 所在地 行田市本丸17-23 行田市郷土博物館
  • 時代 古墳
  • 公開/非公開 公開(常設展示)
  • 指定年月日 平成19年6月8日

文化財の説明

酒巻14号墳は、昭和61年12月から昭和62年3月にかけて農業基盤整備工事に先立ち発掘調査が実施されました。調査は古墳全体の約1/3が対象となりましたが、確認された周掘や墳丘の状況から、本古墳は直径約42メートルの円墳で現地表面より1.3メートル埋没していたことが明らかになりました。

埴輪は、墳丘中段のテラス状の部分から、墳丘を二重に巡るように配置された状態で検出されました。外側に円筒埴輪、内側には人物、馬形埴輪などの形象埴輪が巡らされており、人物埴輪は台部の設置状況から、墳丘を背にして外側に向かって立てられていたことが確認されています。

形象埴輪の中で注目されるのは、馬の背に旗竿を指した馬形埴輪の存在です。鞍の後部に屈曲したパイプ状の旗竿が付けられており、この旗竿上部のソケット部分には、近くから検出された旗をかたどった部品がセットされます。この旗竿は、これまで用途不明とされてきた蛇行状鉄器(だこうじょうてっき)の性格・用途を明らかにした点で重要であり、国内では本例のほかに例はありません。

人物埴輪には、手先まで隠れる筒袖の衣装を着けたものや、まわしを締めた力士埴輪があり、当時の風俗を知るうえで重要です。

埴輪の時期は、6世紀後半と考えられています。

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