屈折はしご付消防自動車を更新配備しました
消防本部では屈折はしご付消防自動車を更新配備し、平成28年2月1日から運用を開始しました。
このはしご車は、中高層建物火災や高所での救助現場に出動し、消火活動のほか人命救助活動の第一線で対応できるように設計された車両です。
平成8年から20年間、さまざまな災害現場で活躍した旧はしご車は、一般社団法人日本外交協会へ譲渡した後、必要な整備が施され開発途上国で活躍します。

特性
シャシは8トン級を採用しており、全長は約9メートルにおさえられました。そのため、従来のはしご車、あるいは直進型はしご車と比較しても車体そのものが大幅に小型化され、狭い道路でも自在に右左折が可能です。周辺の状況によっては、アウトリガーを伸梯側の片側だけしか使用しない「ワンサイドモード」でも使用が可能です。この「ワンサイドモード」により、建物や他の車両等、障害のある現場でも最小限のスペースで消火・救助活動が行えます。

ブームは箱型断面3連1節構造で、基部側が3段伸縮式、その先端に屈折ブームが設けられています。最大作業半径が16.5メートルと大きいことが特長です。直進型では回避しづらい電柱・電線・フェンスといった高所での障害も、伸縮ブーム&屈折ブームによって難なく回避して目的地点への接近が可能となります。
先端のバスケットは左右それぞれ45度の範囲で首振り構造になっているため、構造物などに対してバスケットを平行な状態に保って目的地へ接近することができます。このことにより、従来よりもより安全に要救助者の救出することができます。バスケット上にはアルミ軽量構造の平担架を設置することも可能です。なお、活動時のさらなる安全を考慮し、前側の左右の角部に加えて後ろ側の左右の角部にも障害物センサが設置されています。
さらに、屈折ブームは地表約マイナス6メートル(バスケット底面)まで下降が可能なことも特長で、橋脚から河川へなど水難救助現場でも大きな力を発揮します。

一方、高所放水車としての役割も果たします。車体後部に4口中継口を持ち、バスケットの稼動範囲上60度、下30度、左右各15度、最大放水量1,900リットル毎分の放水が可能です。
新はしご車写真

車両正面

左側面

右側面

後面

上面

伸梯

新旧はしご車1

新旧はしご車2
更新日:2022年01月20日