障害者差別解消法

更新日:2022年01月20日

全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向け、障害を理由とする差別の解消を推進することを目的として、平成28年4月に「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(いわゆる「障害者差別解消法」)が施行されました。

障害を理由とする差別とは?

障害を理由として、正当な理由なく、サービスの提供を拒否したり、制限したり、条件を付けたりするような行為(不当な差別的取扱い)をいいます。また、障害のある方から何らかの配慮を求める意思の表明があった場合には、負担になり過ぎない範囲で、社会的障壁を取り除くために必要で合理的な配慮を行うこと(合理的配慮)が求められます。合理的配慮をしないことで、障害のある方の権利利益が侵害される場合も、差別に当たります。

【例】(障害のある人の立場から…)

  • お店に入ろうとしたら、車いすを利用していることが理由で断られた。
  • アパートの契約をするとき、「私は障害があります」と伝えると、障害があることを理由にアパートを貸してくれなかった。
  • スポーツクラブや習い事の教室などで、障害があることを理由に入会を断られた。
  • 交通機関を利用したいときに、どの乗り物を乗っていいのかわからないので職員に聞いたが、わかるように説明してくれなかった。

障害者差別解消法では、「不当な差別的取扱い」と「合理的な配慮をしないこと」が差別になります。

不当な差別的取扱い

例えば、「障害がある」という理由だけでスポーツクラブに入れないこと、アパートを貸してもらえないこと、車いすだからといってお店に入れないことなどは、障害のない人と違う扱いを受けているので、「不当な差別的取扱い」であると考えられます。

ただし、他に方法がない場合などは、「不当な差別的取扱い」にならないこともあります。

社会的障壁

障害のある方にとって、日常生活や社会生活を送る上で障壁になるようなものを指します。例えば、

  • 社会における事物(通行、利用しにくい施設や設備など)
  • 制度(利用しにくい制度など)
  • 観念(障害のある方への偏見など)

などがあげられます。

合理的配慮をしないこと

例えば、聴覚障害のある人に声だけで話す、視覚障害のある人に書類を渡すだけで読みあげない、知的障害のある人にわかりやすく説明しないことなどは、障害のない人にはきちんと情報を伝えるのに、障害のある人には情報を伝えないことになります。

障害のある人が困っている時にその人の障害に合った必要な工夫ややり方を相手に伝えて、それを相手にしてもらうことを合理的配慮といいます。障害者差別解消法では、役所や会社・お店などが、障害のある人に「合理的配慮をしない」ことも差別になります。

まとめ

  • 不当な差別的取扱いをすることは、役所も会社・お店なども禁止されます。
  • 役所は、必ず合理的配慮をしなければなりません。しかし、会社・お店などは、障害のある人が困らないようにできるだけ努力することとなっております。ただし、合理的配慮のためにお金がかかりすぎるような場合には、他の工夫ややり方を考えることとなります。
  • この法律の対象となっているのは、役所や会社・お店などで、各個人の行為や思想には適用されません。
障害者差別解消法禁止事項
  役所 会社・お店など
不当な差別的取扱い

してはいけない

禁止

してはいけない

禁止

合理的配慮

しなければならない

法的義務

するように努力

努力義務

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