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公開日:2012年1月18日
鰐口とは、寺院や神社の拝殿の軒先に吊り下げられ、参詣者が綱を振って打ち鳴らす鈴です。偏平な円形状で、上部には吊るすための耳が2つあり、下部は細長く開口しています。
この鰐口は、直径20.5cm、厚さ8cmの偏平形で、全体に緑青(錆)に被われていますが、特に損傷はありません。同じ規型で前後両面の雌型を作り鋳造したもので、耳は前後各面に一箇ずつ鋳出されています。湯口は上部中央にあり、目は突出し、先端部はそぎあげられています。撞座(つきざ)には簡略化された蓮子が8個(中心に1個、周囲に7個)表出されています。撞座から外側に向かって内区、外区に区分され、その外区の右側には「奉掛鰐口」の銘文が刻まれ、「鰐口」の下に続く銘文の痕跡があります。左側には「永禄二年十一月三日願主右衛門三郎」の銘文が刻まれ、月日の横に小文字で「鋳物師田井」と鋳物師名が刻まれています。
久伊豆神社の所在する皿尾には、かつて皿尾城(掻上城)が所在し、上杉謙信が忍城攻めの拠点とした事で知られていますが、この鰐口は、永禄二年(1559)の紀年銘を持ち、伝来も「新記」などにより明確であり、地域の歴史を反映する貴重な資料です。


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